2008.12.14 Sunday
[読んだ捨てる!本71]アン・モロウ リンドバーグ『海からの贈りもの』
『海からの贈りもの』
アン・モロウ リンドバーグ
立風書房
最近ちょっと大きな決断をしました。
不眠になるくらい自分なりに悩んだのですが、うまくもきれいでもなかったけれど、きっぱりとケリをつけました。
もしかしたら、この本を読んだからかもしれないなあと振り返って思います。
シンプルに生きたい。
そのために要らないものを断ち切る勇気を、この本からもらったような気がします。
心に残ったところ。
「しかしわたしは何よりもまず……(略)……わたし自身とひとつでありたい。それがわたしの望みだ。自分への責任や自分の仕事に、最善を尽くすために。」(p19)
私自身であるということはどういうことか。
私自身でありたい、という前に、まずそれを考えることが私には必要でした。
ええかっこしいの私が見えてきました。とても嫌でした。
裏表のないわたしでありたい、と思いました。
「ものごとの核心を正しくとらえ、通俗的なことに足をすくわれることなく、自分の生活の核に、いつもたしかな座標軸があることをわたしは望んでいる。」(p19)
ぶれない。
大事なモノを見失わない。
そんなわたし。
「にし貝のシンプルで、あるがままの美しさは、わたしに教えてくれる。答えのひとつ、あるいは問題を解決するための一歩は、自分の生活を簡素にして、気を散らす幾つかを切り捨てることなのだ、と。」(p27)
切り捨てる痛みに耐えられるか。
それはその後に待っている簡素で雑音の少ない暮らしがイメージできてこそだと思います。
そういう暮らしがしたい、と心から思いました。
「海辺での生活でまず覚えることは、必要のないものを捨てることである。
どれだけ多くのもので、ではなく、どれだけ少ないものでやっていくか。
まず身の周りのことからはじめることだ。」(p28)
これは実感できて、実践中のつもり。
でも、まだまだ始めたばかりなのだと痛感しています。
「そして、貝殻のように簡素なこの家に、わたしは、心から打ち解けられる友人しか招かない。そう、わたしは、人とつきあう際の偽善というものも捨てはじめている。
なんと、気分のいいことだろう。率直でないことが、暮らしていく上でいかに人を疲れさせるかということに、わたしは気づいた。」(p30)
私も気づいたように思います。
偽善はやめよう。率直になろう。
無駄に疲れることのないようにしよう。
「自分が自分の核としっかりと繋がっている時だけ、わたしたちは他者とも繋がることができる。(略)そしてわたしにとって、その核、あるいは内なる泉を発見するには、やはりひとりになるのがいちばんだと思う。」(p43)
「しかし、失望や驚きを伴うとしても、わたしたちをほんとうに豊かにしてくれるものはすべて、そういった未知のものであるのだ。」(p129)
新しいものとの出会いを楽しむ、味わう、喜ぶ。
変化を恐れない。
10年前に比べたらずっと保守的になり、面倒くさがりになり、変化に対応できない自分になっていることに気づきました。
変える必要のないこともあるけれど、変えること、変わることを楽しむ余裕を持ちたいと思います。
今、この時期にこの本に出会えたことにも意味があるのだろうと感じています。
私は、なりたいと願う私に、なりたい。
そのためのヒントがつまった本でした。
折りにふれて読み返したいです。
この本を紹介してくださったYUKKEさんに、心から感謝ですm(__)m。
『海からの贈りもの』(Amazon)
『海からの贈りもの』(楽天)
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